【小田原市】ハザードマップの読み方|洪水・土砂・津波、災害ごとに地図は分かれている

ハザードマップは手元にあっても、いざ開いてみると色の種類が多くて、自分の家のあたりが何色なのか、それが何を意味するのか、すぐには読み取れないことが多いですよね。引っ越しの前後や、大雨のニュースを見たとき、ふと確認したくなるのだけれど、どこから手をつければいいか分からなくなる。

地域情報メディア『あしがらイイトコ』でエリアを担当しているうちともです。小田原市在住で、自分でも地図を開いてみて「あれ、ここって何色だっけ」と止まった経験があります。その経験をもとに、災害の種類ごとの読み分け方から、家の周辺で何を確認するかまで整理しています。

洪水・土砂災害・津波・高潮、それぞれの地図の違いと、避難所との関係、家族で共有しておきたいことを順番に見ていきます。

目次

小田原市のハザードマップが扱う災害の種類

小田原市が発行しているハザードマップ(令和4年9月発行)は、洪水・土砂災害・高潮・津波の情報を地区ごとにまとめた形になっています。市内を8地区に分けて作られているので、自分の地区のマップを選ぶところから始まります。

一枚で全部分かるわけではなく、災害の種類によって地図が分かれている点が、最初に混乱しやすいところです。何の地図を見ているかを確認してから読む習慣をつけておくと、後で混乱しにくくなります。

洪水・土砂災害・津波の地図の見分け方

洪水は主に酒匂川や早川など河川の氾濫を想定した地図です。土砂災害は山側・丘陵側の区域が中心で、がけ崩れや土石流のおそれがある場所を示しています。津波は海岸線から内陸への浸水範囲を示す地図で、主に沿岸部が対象です。

同じ場所が複数の地図に色付きで出てくることがあります。それは「重なりがある」ということで、どれか一つだけ確認して安心してしまうより、住所を複数の地図に当てはめて見ておくほうが現実に近いと感じます。

色分けで迷いやすい場所と読み方の基本

洪水の浸水深は色の濃淡で表されています。薄い色は比較的浅い浸水、濃い色は深い浸水を示すことが多いですが、具体的な深さは必ず凡例で確認してください。薄い色でも、長時間浸水が続く場合は判断が変わることがあるため、浸水継続時間の情報も合わせて見る必要があります。

見落としやすいのが「家屋倒壊等氾濫想定区域」です。これは洪水のページに載っている別の情報で、建物が流されたり、壊れたりするおそれがある範囲を示しています。浸水深の地図だけ見て「うちは薄い色だから大丈夫」と判断してしまうと、この情報を見逃すことがあります。

小田原市内の土砂災害区域について知っておくこと

小田原市内には、土砂災害の発生が想定される区域が多数あります。小田原市公式ページでは、令和3年(2021年)3月19日時点の区域指定数として、土砂災害警戒区域は土石流116区域・急傾斜地の崩壊402区域とされています。さらに、建物に損壊が生じ、住民に著しい危害が生じるおそれがある土砂災害特別警戒区域も指定されています。

一方で、土砂災害の指定がない地区も市内に10地区あります。新玉・万年・山王網一色・足柄・東富水・桜井・酒匂・小八幡・下府中・富士見・豊川の各地区がそれにあたります。自分の居住地区がどちらに当たるかは、地区名を確認するところから始まります。

地区名が分からないときは市の自治会連合会ページで確認できます

家の周辺で地図と合わせて確認したい場所

わたしが地図を見るときに一度止まるのが、「家のすぐ近くにある細い道」のあたりです。大通りは地図に出てくることが多いのですが、日常的に使う路地や駐車場の出入り口が、浸水区域や土砂区域の境界あたりにあることがあります。

避難のルートとして使いたい道が、地図上で色が付いている場所を通っている場合もあります。自宅だけでなく、ふだん歩く道や車で出入りする道も見ておくと、判断しやすくなります。

  • 自宅の浸水深と浸水継続時間
  • 家屋倒壊等氾濫想定区域との重なり
  • 土砂災害警戒区域との位置関係
  • 避難ルートの沿道の色
  • 津波浸水想定との距離(海沿い地域)

通勤や通学の動線で見ておきたいこと

家の場所だけ確認しておいても、災害が起きた時に外出中であれば、職場や学校の近くの状況も関係してきます。小田原市は駅周辺から海沿い、山沿いまで地形の変化が大きいため、移動の途中で地形が切り替わる場所があります。

国道や県道がどのあたりで浸水想定区域を横切っているか、一度だけでも確認しておくと、いざというときに「その道は使えないかもしれない」という感覚が持ちやすくなります。地図を印刷してルートを書き込んでみるのが、自分には合っている気がしています。

避難所と地図を並べて見るときの手順

避難所の情報は、ハザードマップとは別に「避難所・避難場所・仮設救護所 一覧」として小田原市公式サイトに掲載されています。自分の自治会に対応する避難所がどこかは、地区名と自治会名で絞って確認できます。

STEP
自分の地区のハザードマップを開く

8地区の中から居住地区を選び、洪水・土砂災害・津波・高潮のうち、確認したい地図を開きます。

STEP
自宅の住所を地図上で当てはめる

浸水深・土砂区域・津波区域に自宅が入っているか、境界のどちら側かを確認します。

STEP
対応する避難所と経路を確認する

市公式サイトの避難所一覧で自治会に対応する避難所を探し、ハザードマップと重ねて経路上の色を確認します。津波の場合は、津波一時避難施設の情報も合わせて見ておくと安心です。

地図の内容が更新されたときに確認すること

ハザードマップは一度作成されたら変わらないわけではなく、河川の浸水想定が見直されたり、土砂災害の指定区域が追加されたりすることがあります。小田原市のハザードマップは令和4年9月発行のものが案内されていますが、公式サイトで発行年を確認し、古いものを使っていないか定期的に見直すことが大切です。

以前の版と新しい版を見比べると、浸水想定区域が広がっていたり、色が変わっていたりすることがあります。配布されたまま引き出しに入れておくと、数年後には内容が変わっている可能性もあります。

複数の災害が重なるエリアでの見方

小田原市の地形は、山・丘陵・平地・海沿いがコンパクトに重なっています。そのため、洪水と土砂災害の両方が想定されるエリアや、海沿いでは高潮と津波がどちらも関係してくる地区もあります。

洪水+土砂災害の重なり

河川沿いで、山裾や丘陵地に近い場所では、複数の地図を見比べておきたいです。早川・久野川沿いの一部などは、洪水と土砂災害の両方を確認しておくと安心です。

高潮+津波の重なり

海岸線に近いエリアでは、高潮と津波の浸水想定をそれぞれ確認しておきたいです。台風と地震では、情報の出方や避難の判断が変わります。

浸水深+家屋倒壊等氾濫想定の重なり

酒匂川沿いなどでは、浸水深だけでなく、家屋倒壊等氾濫想定区域も確認しておきたいです。浸水深が比較的浅く見えても、別の注意が必要になる場合があります。

どれか一つの地図だけで「うちは大丈夫」と判断するより、地区の地形の特性ごとに重なりを見ておくと、より現実に近い備えにつながります。

家族と地図を共有しておきたいこと

地図を一人で確認したとしても、家族が別の場所にいるときや高齢の家族がいる場合は、避難の判断を共有しておく必要があります。「どんな警戒レベルが出たら、どこへ向かうか」を、事前に話しておくだけでも動きやすくなります。

避難所の名前と場所を、地図上で一緒に確認しておくのが、いちばん伝わりやすい共有の仕方だと感じています。口で説明するより、地図を見ながら「ここへ行く」と決めておくほうが、いざというときに思い出しやすいです。

公式の地図と情報にアクセスする方法

小田原市の公式サイトには「ハザードマップ等一覧」のページがあり、地区別の地図をPDFで確認できます。また、紙のハザードマップは市役所3階の防災対策課、市役所2階市民ロビー、川東タウンセンターマロニエ、城北タウンセンターいずみ、橘タウンセンターこゆるぎなどで受け取れると案内されています。配布場所は変わる可能性があるため、取りに行く前に公式ページで確認しておくと安心です。

小田原市地図情報システム「Navi-O」では、住所を入力して周辺の防災マップをオンラインで確認できます。制度や区域の指定は変更されることがあるため、確認の際は公式情報の発行年を見てから使うようにしてください。

よくある確認のミスと気をつけたいこと

迷いやすいのが、「自分の地区のマップを選べていない」というケースです。8地区の境界付近に住んでいると、隣の地区のマップを開いていることがあります。住所と地区名を照合してから開くほうが安心です。

もう一つは「色が付いていない=安全」と読んでしまうことです。ハザードマップはあくまで想定の範囲を示したもので、色が付いていない場所でも被害が出ないとは断言できません。凡例や注意書きも合わせて確認しておきたいところです。

今日から使うために、わたしが最初にやること

地図を開いて全部確認しようとすると、途中で疲れてしまって結局閉じてしまうことがあります。最初は自宅の住所を一か所だけ地図に当てはめて、何色か確認するだけでも十分だと思っています。今日の10分でそれだけやっておくと、次に大雨のニュースを見たときに焦らなくて済みます。

わたし自身も最初は「この色が何メートルの浸水なのかよく分からない」と感じていました。凡例を先に読んでから地図を見るようにしたら、少しずつ読み取れるようになった気がしています。

確認したことをメモに残して、家族と共有できる場所に置いておく。それだけでも、この地図を暮らしの中で使いやすくできます。出かける前や天気が荒れそうな日の前に、まずは自宅・よく使う道・避難先の3つを見ておくと安心です。

情報は更新時点のものです。最新情報は公式サイトもあわせてご確認ください。

この記事を書いた人

「あしがらイイトコ」うちとも

南足柄市、小田原市、開成町が主な生活圏のうちともです。地域情報メディア『あしがらイイトコ』で、西湘・足柄地域で暮らす人に役立つ情報を発信しています。

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